母 信子

満州――それはどんなところ?


「お前たちを殺すことはできない。俺の分まで生きてくれ」との、夫の別れ際のひと言に、今日まで背中を押されて生きて来た。
今でも、去っていく……あの後ろ姿が忘れられない。



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平成に入り、和子は84歳になった母信子を誘い、オホーツクへ旅に出る。そこで母は、堰を切ったように、満州の記憶を話しはじめる。

信子が娘に語った戦争の記憶をもとに綴られる、明治から令和まで5つの時代を生きた、4世代110年にわたる女たちの物語。


大島和子:著

発売月:2022年06月

定価:1320円(税込み)
46判、ソフトカバー
頁数:160ページ
ISBN:978-4-434-30536-8 C0093